海もいいけどやっぱり芸術にも触れていたい、、、ということでふと気づけばニースでは2年に一度のアートフェスティバルが絶賛開催中!
テーマは ''Fleurs'' (お花)!美術館・博物館10ヶ所で11もの展覧会が同時開催されている。
「花」、、、ニースにぴったりの素晴らしいテーマだ。色々周ったが最も感動した2ヶ所の展示をご紹介したい。
お得な美術館3日間パス(15EUR)をゲットし効率よく回るといい。(シャガール美術館以外はニース内の美術館全てにほぼ入館可。月曜あるいは火曜日の閉館日に注意しながらご購入を!)

重厚な建築も見応え満点、マセナ美術館
海岸沿いの遊歩道プロムナード・デザングレを歩いていると一際目だつ白亜の豪邸。それがマセナ美術館。1901年マセナ家の別荘として建てられたが、
1919年にニース市に寄贈され美術館になった。

地上階では常設展として当時のマセナファミリーのハイソぶりがうかがえる美しいサロン、書斎を見学できる。
(それらの様子はインスタグラム@ceciliaparisbelle にアップ済みなので宜しかったらどうぞ〜!)
さてビエンナーレの特別展をのぞいてみよう。タイトルは「NICE, REINE DES FLEURS」(ニース、それは花の女王)で今年の10月9日まで開催される。

階段を上がって特別展会場へ。

「うーーん、いい香り!」
なんと会場には柑橘系の甘い香りが散布されている。粋な計らい〜!!嗅覚でも楽しめる自由なスタイルだな。
ちなみに今回のビエンナーレの各特別展ではその美術館の特異性に基づいて、「花」に関するテーマがそれぞれ設けられている。ニースの歴史・文化に関する展示品を多く有するマセナ美術館では地元の建築、文化、暮らしと「花」の関係が浮き彫りにされている。
以下抜粋で少しでもお楽しみいただければと思う。

↑ブロカント好きにはたまらないレトロなポスター。右端は「冬にニースへ行こう!」観光推進ポスターかな。

↑ご存知、シャガールもニースにゆかりのある芸術家。「ニース、太陽、花」の文字が幸福感を倍増させる。

↑女流印象画家、ベルト・モリゾを発見。彼女もニースを愛したアーチストらしい。知らなかった。

↑ラウル・デュフィ。北フランス生まれだが南の光に魅了された。彼の作品はやはりパリで見るより南仏で見る方が響く。

↑ラウル・デュフィはテキスタイルデザイン会社と契約しインテリア界にも進出。座るのがもったいないほど美しい!
↓ニースのアパルトマンの壁のモチーフとなった原画とタイル。ニースの豊かさがこれだけでもわかる。



↑早春に開催されるニース・カーニバルでダンサーたちが着た衣装。紺碧の海に映えるだろうな。
↓マセナ美術館の庭はそれだけでも十分美しい。お花の展覧会を見た後、本物のニースの自然に触れられる幸せ。
そんなに広くないが小さな木陰は暑さを凌げる貴重なオアシスだ。たまにここで野外コンサートも開催されているようだ。




新たな発見、ニース美術館
最初にニースを訪れてから随分久しいのだがこのニース美術館に来た覚えがない。今回も正直行くかどうか迷ったのだが答えは行ってみて正解!「花」に関する特別展が素晴らしかった。こちらは10月30日までの開催。
元々この場所はロシア王女の邸宅として1878年に建てられた。やはりニースはものすごい方々が昔から住んでいたのだね。。


エントランスの階段にいきなり度肝を抜かれながらもよろよろと階段を上がる。
こちらニース美術館での「花」の特別展は花がどのような意味合い、象徴で絵画に取り入られてきたかをあらゆる作品を通し紐解くものとなっている。
見ているだけでお花畑にいるような感覚。色鮮やかな空間で気分も上がる。





↑壁にもデッサンが。これもまたまた自由なスタイル。
↓今回一番感動したのがこのジュール・シェレの作品たち。なんたる軽やかさ。パリ生まれだが最期はニースで亡くなったそうだ。
オペレッタや香水のポスターで名を馳せ一躍有名になった。
18世紀ロココ時代のフランス画家アントワーヌ・ヴァトーに心酔していたとのこと。納得。私もヴァトーが大好きなのでシェレに惹かれるのも自然なこと。


ニース美術館は市街中心地から少し離れた別荘地帯の高台にある。歩いているだけで花の香り、色彩に癒される。
今回の「花」の特別展たちはニースの美をさらに深めるものになっている。
観光客で混み合ったこの時期に来るのは正直ストレスもあるのだが、このような素晴らしい企画展に出会えるのもこの時期のみだ。特別展がない静かなニース、感動の特別展を見れるが賑やかなニース、、、どちらを選ぶかはあなた次第。。。。

