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フランス劇作家モリエール生誕400周年の今年はイベント盛り沢山

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いや〜、実に久しぶりのブログ更新!
前回アップしてからなんと5ヶ月もの月日が流れてしまった。。。

さて復帰第一弾ももちろん「おフランス」の話。
タイトルにもあるように今年は劇作家Molière モリエールの生誕400周年にあたる。

と、、偉そうに言う私であるが今までモリエール様はなんとなく避けて通ってきた。と言うのも原作を読んでも「まったくわからない」からである。

それもそのはず、今まで劇作品独特の詩の世界に触れたことがなく、また言い回しや表現は17世紀の「古典」なのでいきなり読んでもわかるわけがないのである。

しかし今年はある思いがあり一念発起、楽しいイベントも多そうなのでモリエールの世界に浸ってみようと決心した。

何故「今更モリエール?」と思われる方もいるかも知れないが、一応理由がある。

①音楽的に大好きな時代、17世紀バロックのものであること。
彼はイタリアから来たLULLYという素晴らしい音楽家と共作で劇・バレー・音楽が融合した作品を数々残している、つまりモリエールを通し音楽も楽しめるのだ!
②フランス芸術の基礎を築いたルイ14世が愛した作家であること。
フランスの考え方を知るにはいい作家なのかも知れない。
  ③モリエールの意思を引き継ぐ劇団「コメディ・フランセーズ」の上演が今でもパリで観られること。
単なる過去のものではないという尊さがある。

なぜ今までこんな素晴らしい分野を素通りしてきたんだろうと深く反省しながらも、いや、今だからこそやっとここに行き着いたのかも知れないと自分に言い聞かせながら長いモリエールの旅は始まる。

今年はモリエールのイベントが目白押し!


生誕400周年を記念し以下のようなイベントが実施されるようだ。
原作を読むことも大切だがまずは外堀から攻めてみよう!?

コメディー・フランセーズ館内見学コース 

モリエールから現代まで劇団、建物の歴史を専門家が丁寧に説明しくれる。
普段入れない舞台控え室などの案内もあり、充実の約2時間。家族での参加も可。これだけの内容でたった13EURとはお得!
4月以降はまだ空きがあるようだ。毎週土・日曜日、10時、11時の回がある。

ヴェルサイユ地区 ESPACE RICHAUD「モリエール展」

パリからRER C線で20分ほどのヴェルサイユ。本展はお城ではなくヴェルサイユの市場から徒歩5分ほどの場所で開催されている。モリエールがフランスでどのように捉えられてきたかがわかる。舞台衣装も見られるのでお子さまも楽しめる。
2022年4月17日まで。入場料5ユーロ。予約不要。

ヴェルサイユ地区での「6月モリエール月間」

今年で第26回を迎える「モリエール月間」。毎年6月のヴェルサイユはモリエール一色だ。街のあちらこちらで10数もの劇団がモリエール作品を演じる。生誕400周年の今年はさらに盛り上げることだろう。

国立舞台衣装センター(MOULINS市)「モリエール衣装展」

数々の舞台衣装が保管されているこの博物館で150点ものモリエール衣装が鑑賞できるらしい。
パリ・ベルシー駅から鈍行の電車で2時間30分もかかるらしいがまたとない機会なのでぜひ行ってみたい。
2022年5月26日〜11月6日まで。

この他にもコメディーフランセーズではモリエール作品が上演されるがどの劇もほぼ満席の人気ぶり。
先日作品「タルチュフ」を観てきたが若い観客が多くて驚いた。フランス人はやはりみんな舞台が好きなんだね〜。

また6月には、ヴェルサイユ宮殿内のオペラ・ロワイヤルで「町人貴族」の上演があるので早速チケットをゲットした。今からとても楽しみだ。

それではここでヴェルサイユ・ESPACE RICHAUDでの展覧会の様子をお裾分け。

最後にコメディーフランセーズのモットーをぜひご紹介したい。

'Simul et Singulis' (ラテン語)

'être ensemble et être soi-même' (フランス語)

日本語で言えば「一緒にいること、自分であること」という感じだろうか。

この言葉は1682年ごろ当劇団のある俳優から出た言葉らしいが、「連帯と個人」を尊重するいかにもフランスらしい表現で感動する。

皆人生という舞台の上でそれぞれがそれぞれの作品を生きている、でも決して一人ではない。











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