パリのパワースポット？! - チェチリアのパリライフ日記

パリにも幾つかパワースポットがある。

どちらかというと歴史的に宗教戦争やら革命やらペストやら、、陰鬱なイメージも多いパリだが
あるある、ご利益スポットが！

まさに「信じるか信じないかはあなた次第」だが実際に存在した人物に関わる場所を訪ねてみるのも楽しいもんだ。しばしお付き合いいただきたい。

学生の味方、哲学者モンテーニュ　　　　　

パリは5区、学生街カルチェラタン。「貴婦人と一角獣」の美しいタピスリーでも有名なクリュニー中世美術館の正面ににある小さな公園の一角にたたずむ彫像がある。

16世紀ルネッサンス期の哲学者、モンテーニュさんだ。

パリにある彫像は大抵険しい面持ちだが、彼の優しげな微笑みは見ているだけでも癒される。
何を隠そう、近くを歩いていた私もその微笑みに吸い寄せられ近づいたのが最初の出会い。

ふとそのおみ足に目がいく。
優雅に足を組まれたそのお姿。なかなかセクシーではないか！？

「あれ？光ってる❓」

それもそのはず、どうやら彼は学生の守り神的存在らしく、その足先に触れると学業がうまくいくといういわれがあるそうな。

私的には学業での祈りごとはもうないが「モリエールの原文が読めるようになりますように、、、」と祈りを込めて触っておいた。

モンテーニュの彫像　
Statue de Montaigne

住所：56 Rue des Écoles, 75005
アクセス : メトロ 10番線 Cluny-La-Sorbonne

奇跡のメダイ教会　　　　　　　　　　　　

さて同じ左岸の７区へ移動。ここは有名なのでご存知の方も多いと思うが私的に新たに知ることもあったのでご紹介したい。パリ最古のデパート「ボン・マルシェLe Bon Marché」のすぐ横にある教会、Chapelle Notre-Dame de la Medaille Miraculeus だ。

この教会はもともと17世紀に聖ヴィンセンシオ・ア・パウロと聖ルイズ・ド・マリアックにより創立された慈善組織「愛徳姉妹会」内のプライベートな教会であった。

そして19世紀、「奇跡のメダイ」の聖カタリナ・ラブレ登場。彼女は9歳の時に母を亡くし悲しみに打ちひしがれながらも家族を支えるために働き続け、23歳の時にこの愛徳姉妹会に入会。

なんと彼女は幼少の頃、夢の中である祭司から「いつかあなたは私に会うでしょう」と言われていた。それがこの姉妹会を創立した聖ヴィンセンシオ・ア・パウロであったことを彼女は入会後、彼の肖像画を見て初めて気づくことになる。まさに天のお導きか！

1830年7月18日23時30分、カタリナは天使に起こされ聖堂で聖母マリアとともに長い時間を過ごす。その４か月後に再度現れた聖母はメダイを作る使命をカタリナに託すのだ。

そのメダイが当時コレラで苦しんだパリに2000個ほど配布され、ご加護、回心の効果からか多くの命を救ったことは有名な話だ。今でもここで入手できるメダイを求め世界各地から多くの人が足を運んでいる。

現在の教会の様子をパチリ。光に照らされた薄いブルーと白のコントラスが何とも美しく心が洗われる。ちょうどミサが始まるところだったので私も参加してみたが2年近く続いたコロナも「恐らく」終息を迎える今、果たしてカタリナはどのような思いでパリを身守ってくれていたのだろうかと考えた。

聖ヴィンセンシオ・ア・パウロを祀る教会

奇跡のメダイ教会から徒歩２分ほどの場所にカタリナを導いた聖ヴィンセンシを祀る教会 Chapelle des prêtres de la Mission lazariste がある。

こんなに美しく静寂な教会があったなんて全く知らなかった！
祭壇上部に彼の眠る姿も崇めることができる。彼の手にある十字架はルイ13世が最後まで身につけていたものらしい。