今日はニースから東へ汽車で20分ほどのアンティーブへ行ってみよう。2000年の歴史を持つローマ時代の遺跡も残る古い街だ。

アンティーブ駅を降り港の方へ歩いていく。今日の目的はピカソ美術館だが開館まで時間があるのでまだあまり人がいない静かなアンティーブを満喫。

街中へ歩いていくと市場に到着。誇らしげな顔の胸像はフランス革命の頃のフランス将軍ジャン=エティエンヌ・シャンピオネ。アンティーブで生涯を終えたらしい。(なぜかカメラ目線?)

中に入ってみる。ぴーんと張り詰めた朝の空気が身を包む。市場には大きな力が宿っている。無造作に積まれた不揃いの野菜たち、今にも踊り出しそうなしなやかなアネモネの姿に新たなエネルギーをもらう。






ピカソの足跡
市場を通り海の方に歩いていくとピカソ美術館に到着。元々は古代ギリシャ時代に建てられ14世紀にグリマルディ家の所有となる。その後市庁舎、美術館として使用されていたが、1946年アンティーブ市はこの美術館の一室をピカソにアトリエとして提供。
ピカソは同年9月〜11月までの2ヶ月間このアトリエでギリシャ神話や海などを題材に多くの作品を手掛けた。それらの作品はこの美術館内に展示されている。

ピカソのアトリエだった部屋。この空間であのピカソが歩いていたのか。。。作品に向かう彼の息づかいを感じる。静かで熱い感動が体を走る。
生涯あちらこちらにアトリエを構えたピカソだが実際のアトリエを訪ねることができるのはこの美術館だけのようだ。
ふと「アンティーブと鍵」というタイトルの壁画が壁に埋め込まれているのを発見。まさにここにピカソが存在した証だ。


窓から地中海を眺める。ピカソもここから海を見ていたのかな。


※館内の様子はインスタグラム@ceciliaparisbelle にてもご覧いただけます!
海の幸をいただこう
ピカソの海の幸の静物画を観ていたら本物の海の幸が食べたくなった。
市場近くの手頃で美味しいレストラン La Guinguetteを見つけたのでご紹介。

店名のGUINGUETTEとはフランスの田舎にあるような昔ながらのダンスホール、パーティー会場のようなスタイルのものを指す。
確かに中庭のテラスはカラフルで気取らない空間。家族連れがランチを楽しんでいる。

メインにタラのシャンパーニュソースがけを注文。身がしっかりとしているがふかふかのタラ。柔らかすぎない蒸し野菜の歯応えもいい。

デザートは繊細なリンゴタルト。オーソドックスだが丁寧に作られている。

地中海のピカソと産物で心もお腹も満たされた。さあ、明日はどこへ行こうかな。。。